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集合住宅の防音対策

 マンションやアパートなど、集合住宅でもっとも多いトラブルは、実は騒音に関するものです。そうしたトラブルを避けて生活するためにどんなことを心がけておけばいいのでしょうか。

 例えば小さい子どもがいると、気になるのは足音や声です。フローリングは、高い音が響きやすい素材。そして床の防音は、吸音が大事になります。子どもやペットなどは、カーペットを敷いている部屋、畳の部屋で遊ばせるようにするといいでしょう。厚手のカーペットを敷くだけでもかなり階下に伝わる音は減ります。床が薄い場合には、更に防音用のマットを敷き、更にカーペットを敷くなどすればいいでしょう。子どもだから、仕方がないというような態度では、訴訟問題に発展してしまうこともあります。過去の判例を見ると、子供の足音で裁判になり、負けてしまった判例もあります。つい大声を出してしまう子供や、ペットの泣き声は、まずは最低限換気扇のある部屋や窓のそばから離して遊ばせるようにしましょう。その上で、可能な防音対策を行ってください。

 また、防音ではないのですが、同じマンションやアパートの方と良好なコミュニケーションを取り、交流することもひとつの対策です。ほとんどの人は、見ず知らずの子供より、ある程度交流のある子供に対しての方が寛容です。ペットの鳴き声も、友人が飼っているペットで自分もかわいいと思えるようなら、多少の鳴き声は許容できます。ですから、引っ越しの時には、やはり挨拶は欠かせないものになるのです。見知らぬ人が出す「音」に、敏感でない人はいません。子供やペットなどがいる場合、きちんと挨拶しておくだけでもぐっとトラブルは減ってきます。多少なりとも親近感を持っている人の子どもが、ちょっと走り回ったくらいで起こる人はあまりいませんよね。ご近所に住む人々と、良好な関係を作っていくことも、騒音トラブル対策のひとつといえます。上下左右、斜め向かいまで、集合住宅に住む場合はきちんと挨拶したいものです。

 ですが、自分が気をつけていても、周囲で騒音を出す家庭があるかもしれませんね。通常の生活音であれば、ほとんどの人は「お互い様」の気持ちで許容しあって生活しています。ですが夜中に洗濯機を回したり、掃除機をかけたり、ステレオを響かせたり……そんな人もいないわけではないのです。早朝に、子供にピアノの練習をさせたり、真っ昼間に窓を開けて自宅でカラオケを楽しんだりする人もいるかもしれません。ですが、どんな場合でも自分で直接苦情を言いに行ってしまうのはトラブルのもと。集合住宅での騒音トラブルは、管理会社や大家さんを通して注意してもらうほうが解決しやすくなります。どうしても我慢できない場合でも、怒鳴り込むのではなく、下手に出て静かにしてもらえないか「お願い」するつもりで話し合ってください。もちろん自分が被害者である場合、これはなかなか難しいものがあります。怒りなどのマイナス感情は伝染しやすいので、怒りには怒りが返ってくることが多いのです。周囲の人の迷惑を考えずに騒音を出すようなタイプの人ですと、その傾向は強いはずです。そうなると、被害者としてはますます腹立たしくなってくることでしょう。ですから、かっとなりやすい、怒りっぽい人はやはり、管理会社や大家さんなど、冷静に話すことができる第三者を間に挟むほうが良いのです。

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